キャリアコンサルタントの勉強を始めた。将来の選択肢を増やしたい、誰かの働き方に寄り添える仕事がしたい。そんな思いで参考書と問題集を買い、机の上に積んだ。最初の一週間は張り切っていた。通勤電車の中でもアプリで過去問を開いた。
それから三週間。テキストはまだ20ページも進んでいない。付箋は最初の数ページに貼られたまま、黄色いまま色あせている。
なぜ、どうしても身が入らないのか
理由は分かっている。仕事だ。残業を終えて帰宅するのは毎晩九時過ぎ。夕食を済ませ、風呂に入れば十時半。そこから机に向かっても、目は文字を追うだけで頭には入ってこない。気づけば五分でうとうとしている。気合いが足りないと言われれば、それまでかもしれない。けれど、身体は正直に悲鳴を上げている。
そして家族だ。リビングでは妻が明日の支度をしている。子どもが「パパ、遊ぼう」と寄ってくる。断る理由が見つからず、気づけば一緒にテレビを見ている。勉強を優先すればいいと頭では分かっていても、その一言がどうしても言えない。家族との時間を削ってまで、自分だけの目標を追いかけることに罪悪感を覚える。
休日は休日で、買い物や送り迎え、親の用事。気づけば一日が終わっている。スマホの学習アプリを開いても、通知が気になって閉じてしまう。自分の時間なんて、どこにもない。そう思うほど、心は焦る。
「やらなきゃ」が重荷になっていた
ある夜、テキストを開いたままスマホを眺めている自分に気づいた。「やらなきゃ」という気持ちだけが先走って、行動が全く追いついていない。そのギャップが、さらに自分を責めていた。
40歳を過ぎて新しいことを学ぶのは、想像以上に体力がいる。覚えても覚えても忘れる。若い頃のように吸収できない自分に、焦りと情けなさが込み上げる。それでも、この資格を取って変わりたいと思った自分は、確かにいたはずだ。
小さく再開する、それだけでいい
だから、目標を変えた。今日は一問だけ解く。一ページだけ読む。それで十分だと決めた。まとまって一時間、なんて考えない。隙間の十分でいい。
実際にやってみると、たった一問でも「できた」という感覚が残る。次の日もまた一問。気づけば、少しずつ前に進んでいる。完璧な計画も、まとまった時間も、今の私にはない。けれど、ないものに目を向けるのをやめたら、ほんの少しだけ肩の力が抜けた。
同じように「勉強したいのにできない」と悩んでいる人がいたら、今日はほんの少しだけでいい。テキストを開くところまでで、十分なのだ。
私の挑戦は、まだ始まったばかりだ。焦らず、今日の一問を、積み重ねていこう。
「勉強したいのに、できない」――40代の私がキャリアコンサルタントを目指して気づいたこと
キャリアコンサルタントの勉強を始めた。将来の選択肢を増やしたい、誰かの働き方に寄り添える仕事がしたい。そんな思いで参考書と問題集を買い、机の上に積んだ。最初の一週間は張り切っていた。通勤電車の中でもアプリで過去問を開いた。
それから三週間。テキストはまだ20ページも進んでいない。付箋は最初の数ページに貼られたまま、黄色いまま色あせている。
なぜ、どうしても身が入らないのか
理由は分かっている。仕事だ。残業を終えて帰宅するのは毎晩九時過ぎ。夕食を済ませ、風呂に入れば十時半。そこから机に向かっても、目は文字を追うだけで頭には入ってこない。気づけば五分でうとうとしている。気合いが足りないと言われれば、それまでかもしれない。けれど、身体は正直に悲鳴を上げている。
そして家族だ。リビングでは妻が明日の支度をしている。子どもが「パパ、遊ぼう」と寄ってくる。断る理由が見つからず、気づけば一緒にテレビを見ている。勉強を優先すればいいと頭では分かっていても、その一言がどうしても言えない。家族との時間を削ってまで、自分だけの目標を追いかけることに罪悪感を覚える。
休日は休日で、買い物や送り迎え、親の用事。気づけば一日が終わっている。スマホの学習アプリを開いても、通知が気になって閉じてしまう。自分の時間なんて、どこにもない。そう思うほど、心は焦る。
「やらなきゃ」が重荷になっていた
ある夜、テキストを開いたままスマホを眺めている自分に気づいた。「やらなきゃ」という気持ちだけが先走って、行動が全く追いついていない。そのギャップが、さらに自分を責めていた。
40歳を過ぎて新しいことを学ぶのは、想像以上に体力がいる。覚えても覚えても忘れる。若い頃のように吸収できない自分に、焦りと情けなさが込み上げる。それでも、この資格を取って変わりたいと思った自分は、確かにいたはずだ。
小さく再開する、それだけでいい
だから、目標を変えた。今日は一問だけ解く。一ページだけ読む。それで十分だと決めた。まとまって一時間、なんて考えない。隙間の十分でいい。
実際にやってみると、たった一問でも「できた」という感覚が残る。次の日もまた一問。気づけば、少しずつ前に進んでいる。完璧な計画も、まとまった時間も、今の私にはない。けれど、ないものに目を向けるのをやめたら、ほんの少しだけ肩の力が抜けた。
同じように「勉強したいのにできない」と悩んでいる人がいたら、今日はほんの少しだけでいい。テキストを開くところまでで、十分なのだ。
私の挑戦は、まだ始まったばかりだ。焦らず、今日の一問を、積み重ねていこう。

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